2012年 02月 05日
2011 Fall Thesis Final Review
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先日、ThesisのFinal Reviewがありました。

今セメスタのテーマは”Useless”。Fallセメスタは1.5年コースの学生のみがThesisをするので、合計8人と少なかったのですが(春セメスタは3年と2年コース両方がThesisをするので、15人程)、それぞれキーワードの捉え方は多種多様で、都市的な提案、オフィス、形態の提案と色々ありました。
こちらでも日本の大学の卒計と同様に、後輩や、はたまたOBも仕事放り出して(!)模型や図面を手伝う慣習があります。僕はHaniスタジオの時の相方を手伝いました。

彼は普段から船舶の古い資料を図書館から引っ張りだしてきては読んだり、図面からRhinoでモデリングしたりと超のつく船舶オタクで、さらにアドヴァイザーはJesseということもあり(Jesse自身も第二次世界大戦期の戦闘機オタク)趣味全開のものを作っていました。
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彼のプロジェクト、コルビュジエが船や車からインスピレーションを受けて主に住宅作品を設計したが、そのときに着目されたのはそれらのもつ機能性のみで、船や車の持つ形態は建築にとっては無意味(Useless)として無視されたが、その無意味な(Uselessな)形態のみを船舶から抽出して、そこに建築的なファンクションを無理矢理嵌め込むとどうなるか、というある種の実験。具体的には船舶の船底から形態スタディを続けて流線型のオブジェクトをまず作り(これはGottfried SemperがSlingの形態を流体力学から割り出すのに没頭していたのを思い起こさせる)、そこに住宅の機能を当てはめるのですが、そのオブジェクトはクレーンで吊るされていて回転出来るようになっていたり、なんだかよくわからない事になっています。
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ReviewではSylvia Lavinが(住宅が)回転するシナリオが分からないと口火を切ってから、そもそもなぜ船なのか?など基本的に集中砲火を浴びていたのですが、確かにどの批判も至極真っ当笑。ただ個人的にはコンセプトの強度うんぬんよりも、個人のobsessionがここまで凝縮されたプロジェクトが出来たという点で非常に良いと思いました。

その他のプロジェクトのレビュー風景を以下にざっと。
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個人的に気になったのは殆どどのプロジェクトも「設計」が出来ていない事。コンセプトの組み立てまではしっかりされていても、その後の具体的なDimensionが入った設計は殆どされず、何となくの雰囲気だけが伝わってくるボヤっとしたパースかアクソメがあるだけのケースが非常に多かったです。さらに審査員からもまったくそれについての指摘はなく、ひたすらコンセプトの強度についての議論しか行われていませんでした。もちろん、構造がどうなっているだの、ディテールが・・・という議論をすべきとは思いませんが、なんというか、出来た「モノ」自体にたいする扱いの低さには違和感を感じてしまいます。
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by hirano-eureka | 2012-02-05 07:00 | 建築チクチク


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