2008年 05月 25日
Spring Final Review at Harvard GSD
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多くの世界的建築家を輩出しているハーバード大学Graduate School of Design(GSD)はやはり刺激的だった。
今回ボストンに行った最大の目的がGSDの見学で、設計の講評会に合わせて旅行の日程を組んだのです。
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ガラス屋根の下に広がる階段状の製図室。校舎の中で一番良い環境が製図室に充てられている訳です。しかし製図室が汚いのは全世界共通なんですね(笑)。
事務室の人に色々と案内してもらったのですが作業環境は日本の大学とは比べ物にならないほど充実していました。製図室には強制排気できるスプレーブースが完備され、地下にはロボットアーム!からCNCミル、レーザーカッターなどトンでもないハイテク工具がずらりと。これは本当に羨ましい・・・
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GSDの校舎は結構狭くてギャラリーがない(あることにはあるのですが、なんか企画展示用で講評会には使われていないようです)ので、いくつかの小部屋に分かれてピンアップ形式で講評会をしていました。
ピンナップ形式だと各作品ごとに講評が終わるとすぐに図面をはがして模型を撤収してしまうので撮影する暇はおろか作品の詳細も読み込めず、これは少し残念。

講評会はウチの大学だと生徒が二三分で口頭で説明、それから教授たちが各々一言二言コメントしてものの数分で終わってしまうのですが、こちらは教授陣がものすごくアグレッシブです。躊躇なくどんどん突っ込みを入れてゆき、学生が圧倒されるとそれを担当教授が弁護したり、さらにヒートアップし始めるとプレゼンしている学生そっちのけで自分たちの建築観をぶつけ合うくらい。
そんな感じで一作品あたり長いときには40分位かけて朝から晩まで昼休みも殆どなくぶっ通しでやっていました。うーん、パワフル。

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課題は集合住宅のプロジェクトといったプラグマティックなものから空間からプログラムを誘発させてゆくようなコンセプチュアルなものまでと、バラエティに富んでいました。
ウチの大学と比べてみて新鮮だったのは、GSDでは一つの課題で建築の持つ様々な面の特定一つをクローズアップしているということです。
例えばfoaのFarshid Moussaviの課題は飛行場という広大な平面を必要とするビルディングタイプに対してどのような”覆い”を提案できるかという、架構や形態システムに焦点を当てたものでした。

作品は、中にはとんでもなく退屈なものもありましたが、全体的にやはりレベルが高く刺激的でした。
炭坑かなにかに使われていたトンネルの中にナイトクラブやギャラリーがシームレスに繋がった半透明のチューブを挿入する案や、氷河の上に建築を作り氷河が溶けてゆくに従って建築自体も変容してゆくといった案、都市の中に出来た巨大なヴォイドとしての公園にフリーマーケット、公衆浴場、ナイトクラブ(なぜかナイトクラブを作っている人が多かった・・・一体なぜ?)を配する案など、強烈な作品がいくつもあり、悔しい事にあまりプレゼン内容が理解できなかったのですが、どれもコンセプトに強度、独自性がありました。これは普段から先述したような熱いディスカッションにさらされているからなんでしょうかね。
そういえば模型に関してはどれもあっさりとしていました。日本の卒計のような巨大で作り込んだものは皆無です。人を置きまくったり、ドールハウスばりに家具までこだわるのは日本特有の文化なんでしょうかね?
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と、色々見せてもらった訳ですが、結論としては是非ここで建築を勉強してみたいと思った次第です。
何よりもまず環境が魅力的。作業をするにしても、指導を受けるにしても世界中から集めてきた性能の良いもの、優秀な人材がサポート体制を敷いています。
あと日本人とはまったく違った感性、考え方をもった人と接する事が出来るというのも刺激的で良いですよね。

ただお金の問題をはじめとして、英語能力のなさ(今回の旅行で痛感)が最大のネックなのです。
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by hirano-eureka | 2008-05-25 01:31 | 建築チクチク


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